毎朝日

東京都八丈町と青ケ島村に暴風・波浪の特別警報発表 伊豆諸島には初

八丈島のスーパー「八丈ストア」では、パン類の棚が空になっていた。「本日の定期船が欠航のためにパンの入荷はありません」とおわびする貼り紙があった=2025年10月8日午後3時6分、東京都八丈町、古畑航希撮影
八丈島のスーパー「八丈ストア」では、パン類の棚が空になっていた。「本日の定期船が欠航のためにパンの入荷はありません」とおわびする貼り紙があった=2025年10月8日午後3時6分、東京都八丈町、古畑航希撮影

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気象庁きしょうちょう8はちにち非常ひじょうつよ台風たいふう22ごう接近せっきんすることにともない、東京都とうきょうと八丈町はちじょうちょう青ケ島村あおがしまむら暴風ぼうふう波浪はろう特別とくべつ警報発表したした伊豆諸島いずしょとう暴風ぼうふう波浪はろう特別とくべつ警報発表されたされたのははじめて。台風たいふう本体接近伊豆諸島いずしょとうほか自治体じちたいにも対象たいしょう拡大かくだいする可能性かのうせいあるある9きゅう未明みめいから昼前ひるまえかけてかけて線状せんじょう降水帯発生するするおそれあるというという

気象庁きしょうちょうは「過去かこ経験けいけんないないような暴風ぼうふうで、一部いちぶ住家じゅうか倒壊とうかいするような猛烈もうれつかぜ吹くふく見込み。安全あんぜん最優先さいゆうせんに、最大級さいだいきゅう警戒けいかい必要ひつよう」としあめかぜ強まるつよまる前の明るいあかるいうちの避難ひなん呼びかけるよびかけるている。

台風たいふう22ごうは、8にち午後ごご6には青ケ島あおがしま南西なんせい約250キロきろ海上かいじょうを1時間じかんにおよそ20キロきろ速さはやさ北北東ほくほくとう進んでいるすすんでいる中心ちゅうしん気圧きあつは935ヘクトパスカルへくとぱすかる中心付近ちゅうしんふきん最大さいだい風速ふうそくは50メートルめーとる最大瞬間風速さいだいしゅんかんふうそくは70メートルめーとる台風たいふう進むすすむ海域かいいき海面水温かいめんすいおん高いたかいことなどによって、台風たいふう急速きゅうそく発達はったつした。9にちにかけても、勢力せいりょく保ったたもったまま伊豆諸島いずしょとう接近せっきんする見込みみこみ

台風たいふう要因よういんとする特別とくべつ警報けいほうは、全国ぜんこく5千人ごせんにん超の死者ししゃ行方不明者ゆくえふめいしゃが出た1959年いちきゅうごきゅうねん伊勢湾いせわん台風たいふう級(中心ちゅうしん気圧きあつ930ヘクトパスカルへくとぱすかる以下または最大さいだい風速ふうそく50メートルめーとる以上)や、数十年すうじゅうねん一度いちど強さつよさ台風たいふうによって暴風ぼうふう吹くふくなどと予想よそうされるときに発表はっぴょうされる。

台風たいふうによる特別とくべつ警報けいほう発表はっぴょうは、2024年にせんにじゅうよねん8月はちがつ九州きゅうしゅう南部なんぶおそった台風たいふう10ごう以来で、13年じゅうさんねん特別とくべつ警報けいほう運用うんようはじまってから5回目ごかいめ

また、8はち午後ごごには、台風たいふう23にじゅうさん号が発生はっせいした。同日午後ごご6時点で、フィリピンふぃりぴんひがし1いち時間じかんおよそおよそ30キロきろ速さはやさ北北西ほくほくせい進んでいるすすんでいる中心ちゅうしん気圧きあつは1002ヘクトパスカルへくとぱすかる中心付近ちゅうしんふきん最大さいだい風速ふうそくは18メートルめーとる最大瞬間風速さいだいしゅんかんふうそくは25メートルめーとる

今後こんご発達はったつしながら日本にほんみなみ海上かいじょう北西ほくせいすすみ、10にちから11にちにかけて沖縄県おきなわけん大東島だいとうじま地方に接近せっきんし、13にちにかけて本州ほんしゅうみなみすす可能性かのうせいがある。気象庁きしょうちょう今後こんご情報じょうほう注意ちゅういするよう呼びかけよびかけている。

過去かこ経験けいけんないないような暴風ぼうふう」(気象庁きしょうちょう)にそなえる八丈島はちじょうじまに8にち記者きしゃはいった。

午後ごご3ごろ、記者きしゃ八丈島はちじょうじまスーパーすーぱー八丈ストアはちじょうすとあ」をたずねると、野菜やさい果物くだもの乳製品にゅうせいひん売り場うりばからたな目立めだった。池田いけだ勝信かつのぶ店長は、「昨日きのう午前中ごぜんちゅうが「買いだめかいだめ」のピークぴーくみなさんみなさん停電ていでんれていることこともあり、日持ちひもちするパンぱんなどかられていきました」。

飛行機ひこうきふね仕入れしいれているが、昨日きのうからストップすとっぷ商品しょうひん倉庫そうこはもうからだという。「台風たいふう直撃ちょくげき久々ひさびさで、心配しんぱい」とまどシャッターしゃったー閉めしめつっかえ棒つっかえぼう置いおいた。

町内ちょうないでは、地面じめんたたきつけるたたきつけるようなあめったりやんだりやんだりしており、そら一面いちめん分厚いぶあついくもおおわれている。

午後ごご4八丈町はちじょうちょう役場やくば避難所ひなんじょ4カ所かしょ開設かいせつ住民じゅうみんたちが続々ぞくぞく避難ひなんした。

高台たかだい三根みね公民館こうみんかん避難ひなんしようとしていた加納かのう慎也しんやさん(33)は、リモートりもーと勤務の会社員かいしゃいんで、しま移住いじゅうして4年目よねんめ。「いえ木造もくぞう心配しんぱい避難ひなんするのも初めてはじめて明日あしたひるまでは持ちこたえたいもちこたえたい」と、2歳にさいオムツおむつ食べ物たべもの用意よういしに、いったん自宅じたく戻ったもどった

午後ごご450ふんには、気象庁きしょうちょう八丈町はちじょうちょう青ケ島村あおがしまむら波浪はろう暴風ぼうふう特別とくべつ警報けいほう発表はっぴょう八丈町はちじょうちょう担当者たんとうしゃは「数十年すうじゅうねんに1かいレベルれべるともく。島民とうみん危機感ききかんって早めはやめ避難ひなんされているが、何よりなによりかぜつけてつけてほしい」とはなした。

このこのにちは、伊豆いず諸島諸島しょとう利島村としまむら三宅村みやけむら御蔵島村みくらじまむら青ケ島村あおがしまむらでも夕方ゆうがた避難所ひなんじょ開設かいせつされた。

みやこ台風たいふう対応たいおうについての会議かいぎひらき、SNSえすえぬえすなどを活用かつようし、都民とみんだけでなく外国人がいこくじん観光客かんこうきゃくへも注意ちゅうい喚起かんきするとした。小池こいけ百合子ゆりこ知事ちじは、「安全あんぜんかつ早めはやめ避難ひなんするするように繰り返しくりかえし呼びかけよびかけを」とのべた。

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
接近する (せっきんする)N2godan verbto approach
暴風 (ぼうふう)N2nounviolent wind
発表する (はっぴょうする)N2godan verbto announce
経験 (けいけん)N2noun/ichidan verbexperience
倒壊する (とうかいする)N1godan verbto collapse
警戒 (けいかい)N2noun/ichidan verbvigilance
進む (すすむ)N3godan verbto advance
発達する (はったつする)N2godan verbto develop
要因 (よういん)N2nounfactor
特別 (とくべつ)N3な-adjectivespecial
進行 (しんこう)N2noun/ichidan verbprogress
予想する (よそうする)N2godan verbto predict
注意する (ちゅういする)N2godan verbto pay attention
備える (そなえる)N2ichidan verbto prepare
開設する (かいせつする)N2godan verbto establish
移住する (いじゅうする)N2godan verbto migrate
売れる (うれる)N3ichidan verbto sell
心配 (しんぱい)N3noun/な-adjectiveworry
直撃 (ちょくげき)N2noundirect hit
見込み (みこみ)N2nounexpectation
目立つ (めだつ)N2godan verbto stand out
進行中 (しんこうちゅう)N2nounin progress
住家 (じゅうか)N2nounresidence
風速 (ふうそく)N2nounwind speed
可能性 (かのうせい)N2nounpossibility
影響 (えいきょう)N2nouninfluence
取り組む (とりくむ)N2godan verbto tackle
重要 (じゅうよう)N3な-adjectiveimportant
早め (はやめ)N2adverbearly
住民 (じゅうみん)N2nounresidents
直前 (ちょくぜん)N2nounjust before
影響を与える (えいきょうをあたえる)N1godan verbto influence
取り扱う (とりあつかう)N2godan verbto handle

Grammar and Sentence Structure

  1. Sentence: 「台風本体の接近に伴い、伊豆諸島の他の自治体にも対象が拡大する可能性がある。」

    Grammatical Points:

    • 「に伴い」: This is a compound expression combining the noun 「伴い」 (accompanying) with the particle 「に」. It indicates that something happens as a result of or in conjunction with something else.
    • 「可能性がある」: This phrase means “there is a possibility.” Here, 「可能性」 (possibility) is a noun, and 「がある」 indicates the existence of that possibility.

    Structure:

    • The sentence starts with a subject (“台風本体の接近”) followed by the phrase “に伴い,” which introduces the condition or cause. The main clause states that “対象が拡大する可能性がある,” where “対象” (target) is the subject of the main clause, and “拡大する” (to expand) is the verb, indicating what could happen as a result of the preceding condition.
  2. Sentence: 「過去に経験がないような暴風で、一部の住家が倒壊するような猛烈な風が吹く見込み。」

    Grammatical Points:

    • 「ような」: This expression is used to indicate similarity or to describe something in a way that suggests it resembles something else. Here, it modifies “暴風” (storm) to imply an unprecedented level of severity.
    • 「見込み」: This noun means “prospect” or “expectation,” indicating what is anticipated to happen.

    Structure:

    • The sentence begins with a phrase describing the type of storm (“過去に経験がないような暴風”), followed by a conjunction “で” that connects it to the next clause. The main clause states “一部の住家が倒壊するような猛烈な風が吹く見込み,” where “一部の住家” (some houses) is the subject, and “倒壊するような猛烈な風” (a violent wind that could collapse houses) describes the expected conditions. The verb “吹く” (to blow) indicates the action expected to occur.
  3. Sentence: 「台風を要因とする特別警報は、全国で5千人超の死者・行方不明者が出た1959年の伊勢湾台風級(中心気圧930ヘクトパスカル以下または最大風速50メートル以上)や、数十年に一度の強さの台風によって暴風が吹くなどと予想されるときに発表される。」

    Grammatical Points:

    • 「要因とする」: This phrase means “to be caused by” or “to be a factor of.” Here, “要因” (factor) is a noun, and “とする” indicates the relationship.
    • 「などと予想される」: “など” is used to indicate examples, and “と予想される” means “is expected to be.” This indicates that the conditions described are among those that could lead to the issuance of the warning.

    Structure:

    • The sentence starts with “台風を要因とする特別警報は,” which introduces the subject (the special warning caused by the typhoon). The main clause elaborates on the conditions under which this warning is issued, detailing the historical context (“全国で5千人超の死者・行方不明者が出た1959年の伊勢湾台風級”) and the criteria for issuing the warning (“中心気圧930ヘクトパスカル以下または最大風速50メートル以上”). The sentence concludes with “暴風が吹くなどと予想されるときに発表される,” indicating the specific circumstances that lead to the issuance of the warning.

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