毎朝日

「生涯最高の投球をする男に賭けた」指揮官の期待に応えた山本由伸

地区シリーズパドレス戦で先発したドジャースの山本由伸=小林一茂撮影
地区シリーズパドレス戦で先発したドジャースの山本由伸=小林一茂撮影

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大リーグだいりーぐは11にち日本にほん時間じかん12にち)、ナ・リーグな・りーぐ地区ちくシリーズしりーず(S)の第5せんがあり、ドジャースどじゃーすパドレスぱどれすを2―0で下し、対戦たいせん成績せいせきを3しょう2はいとして、3ねんぶりのリーグりーぐ優勝ゆうしょう決定けっていシリーズしりーず(S)進出しんしゅつ決めきめた。ポストシーズンぽすとしーずんでは初めて日本にほん投手とうしゅ先発せんぱつ投げ合いなぎあいドジャースどじゃーす山本やまもと由伸よしのぶが5かい無失点むしってん勝利しょうり投手とうしゅに、パドレスぱどれすダルビッシュだるびっしゅあり七回ななかい途中とちゅうまで投げなげて2失点しってん負けまけ投手とうしゅなったなった

ドジャースどじゃーすは、13じゅうさん日に開幕かいまくする7ななせん制のリーグりーぐ優勝ゆうしょう決定Sえす千賀せんが滉大こうだいメッツめっつ対戦たいせんする。

12じゅうに日はリーグりーぐ地区Sえすだい5ガーディアンズがーでぃあんずタイガースたいがーす行われるおこなわれる

大一番だいいちばん直前ちょくぜんドジャースどじゃーすロバーツろばーつ監督が先発せんぱつマウンドまうんど山本やまもと由伸よしのぶ託したたくした理由を明かしたあかした

今夜こんや試合しあい生涯しょうがい最高さいこうピッチングぴっちんぐするするおとこ賭けているかけているんだ」

山本やまもと一回いっかいからばしばした。150キロきろ後半こうはんきゅう変化球へんかきゅう緩急かんきゅうつけつけた。唯一ゆいいつピンチぴんちは、連打れんだ1死いちしいち二塁にるいれた三回さんかいだ。このシリーズしりーず打率だりつ3わり5、3本塁打ほんるいだタティスたてぃす迎えむかえたが、「攻めるせめる気持ち持っもっ自信じしんもっもっ思い切りおもいきり投げなげた」。切れきれのあるスライダーすらいだー三ゴロさんごろ併殺打へいさつだ仕留めしとめピンチぴんち脱しだっした。

パドレスぱどれす先発せんぱつダルビッシュだるびっしゅゆうも、多彩たさい変化球へんかきゅうこうみにかわかわしていく。二回にかいE・ヘルナンデスいー・へるなんですソロそろ本塁打ほんるいだ浴びあびたが、さん六回ろっかい1いちにん走者そうしゃゆるさず。ドジャースどじゃーす打線だせんキーマンきーまん大谷おおたに翔平しょうへいからは2三振さんしんうばった。

そのその投げっぷりなげっぷり呼応こおうするように、山本やまもとはさらにギアぎあ上げあげよん回を三者さんしゃ凡退ぼんたい抑えおさえた。5かい被安打ひあんだ2、無失点むしってんけい63きゅう堂々どうどう降板こうばん変化球へんかきゅう効果的こうかてき使えつかえたのは、直球ちょっきゅう制球せいきゅうによるところところ大きかったおおきかった

3さん5失点精彩せいさいを欠いたいた1いち投じとうじ直球ちょっきゅう25にじゅうごうち12じゅうにしかしかストライクゾーンすとらいくぞーん投げなげられなかったなかった。だが、このこの直球ちょっきゅう32さんじゅうにうち22にじゅうにストライクゾーンすとらいくぞーんへ。なか5登板間隔かんかくきっちりきっちり修正しゅうせいしてみせたみせた

日本にほん選手せんしゅ同士どうしによる息詰まるいきづまる投手戦とうしゅせんは、ダルビッシュだるびっしゅ七回ななかい2本目にほんめソロそろT・ヘルナンデスてぃー・へるなんです浴びあび山本やまもと軍配ぐんばい上がったあがった38歳さんじゅうはっさいダルビッシュだるびっしゅは「(ドジャースどじゃーすが)山本君やまもとくん信頼しんらいしたところところぼく感動かんどうしましたし、そのなか本当にほんとうに良いよいピッチングぴっちんぐしたしたのはすごくすごくうれしいうれしい」。

26にじゅうろくさい山本やまもとも「ダルビッシュだるびっしゅさんをこころから尊敬そんけいしてますし、おな試合しあい登板とうばんできたことことすごくすごくうれしいうれしい」。ともにともに負けまけられない重圧じゅうあつなか大役おおやく果たしはたし充実じゅうじつ表情ひょうじょう見せたみせた。(ロサンゼルスろさんぜるす=高橋たかはし健人けんと

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
下す (くだす)N2godan verbto defeat
決める (きめる)N2ichidan verbto decide
明かす (あかす)N2godan verbto reveal
賭ける (かける)N2ichidan verbto bet
飛ばす (とばす)N2godan verbto fly, to throw
変化 (へんか)N3nounchange
仕留める (しとめる)N2ichidan verbto capture, to kill
脱する (だっする)N2godan verbto escape
かわす (かわす)N2godan verbto evade
許す (ゆるす)N2godan verbto allow
抑える (おさえる)N2ichidan verbto suppress
堂々 (どうどう)N2adverbgrandly, confidently
効果的 (こうかてき)N2な-adjectiveeffective
直前 (ちょくぜん)N2nounjust before
最高 (さいこう)N2な-adjectivehighest
自信 (じしん)N2nounconfidence
思い切り (おもいきり)N2adverbwith all one’s might
精彩 (せいさい)N2nounbrilliance, splendor
修正 (しゅうせい)N2noun/ichidan verbcorrection, to correct
息詰まる (いきづまる)N2godan verbto be breathless
軍配 (ぐんばい)N2nounvictory decision (in sumo)
感動 (かんどう)N2noun/ichidan verbdeep emotion, to be moved
重圧 (じゅうあつ)N2nounheavy pressure
大役 (おおやく)N2nounimportant role
充実 (じゅうじつ)N2noun/ichidan verbfullness, to be fulfilling
先発 (せんぱつ)N2nounstarting (pitcher)
投げ合う (なげあう)N2godan verbto pitch against each other
直球 (ちょっきゅう)N2nounfastball
変化球 (へんかきゅう)N2nounbreaking ball
連打 (れんだ)N2nounconsecutive hits
打率 (だりつ)N2nounbatting average
軽快 (けいかい)N2な-adjectivelight, nimble
進出 (しんしゅつ)N2noun/ichidan verbadvance, to advance
受ける (うける)N2ichidan verbto receive

Grammar and Sentence Structure

  1. 「このシリーズで打率3割5分、3本塁打のタティスを迎えたが、『攻める気持ちを持って自信をもって思い切り投げた』。」

    • Grammatical Points:

      • 「打率3割5分、3本塁打のタティス」: This part uses the noun phrase structure where 「打率」 (batting average) and 「本塁打」 (home runs) are modified by the numbers and the noun 「タティス」 (Tatis) is the subject.
      • 「迎えたが」: This is the past tense of the verb 「迎える」 (to welcome/face), followed by the conjunction 「が」 which indicates a contrast or a shift in the narrative.
      • 「攻める気持ちを持って」: This phrase uses the gerund form of the verb 「攻める」 (to attack) combined with the noun 「気持ち」 (feeling), indicating the mindset of the player.
    • Structure: The sentence begins with a description of Tatis’s performance in the series, followed by a contrasting clause that quotes the mindset of the pitcher (Yamamoto) as he faced Tatis. The structure effectively sets up the context of the challenge Yamamoto faced and his mental approach to it.

  2. 「その投げっぷりに呼応するように、山本はさらにギアを上げ、四、五回を三者凡退に抑えた。」

    • Grammatical Points:

      • 「その投げっぷりに呼応するように」: This phrase uses the noun 「投げっぷり」 (throwing style) followed by the particle 「に」 (indicating direction or target) and the expression 「呼応するように」 (as if responding), which indicates a reaction to the previous action.
      • 「ギアを上げ」: This is a colloquial expression meaning “to increase the gear” or “to step up,” using the noun 「ギア」 (gear) and the verb 「上げる」 (to raise).
      • 「三者凡退に抑えた」: This means “to keep the side down in order,” where 「三者凡退」 refers to three outs in a row.
    • Structure: The sentence starts with a phrase that describes Yamamoto’s response to the performance of the opposing pitcher, followed by the main clause that details his action of stepping up his game and achieving a perfect inning. The structure emphasizes the connection between the two pitchers’ performances.

  3. 「だが、この日は直球32球のうち22球をストライクゾーンへ。」

    • Grammatical Points:

      • 「この日は」: This phrase indicates “on this day,” where 「この」 (this) modifies 「日」 (day).
      • 「直球32球のうち」: This means “out of 32 fastballs,” where 「直球」 (fastball) is modified by the number and 「のうち」 indicates a subset.
      • 「22球をストライクゾーンへ」: This indicates “22 pitches to the strike zone,” where 「ストライクゾーン」 (strike zone) is the target of the pitches.
    • Structure: The sentence presents a contrast with the previous performance by stating a specific day and the statistics of the pitches thrown. It is a concise statement that summarizes the effectiveness of the pitcher’s performance on that day, emphasizing the improvement in control.

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