毎朝日

池袋暴走事故遺族、受刑者と初面会 心情等伝達制度通じ刑務所内で

受刑者との面会後、思いを語る松永拓也さん(左)。右は真菜さんの父、上原義教さん=2024年5月29日午後5時6分、川村直子撮影
受刑者との面会後、思いを語る松永拓也さん(左)。右は真菜さんの父、上原義教さん=2024年5月29日午後5時6分、川村直子撮影

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東京とうきょう・池袋いけぶくろで2019年ねん4月がつ、高齢者こうれいしゃの車くるまが暴走ぼうそうした事故じこで妻子さいしを亡なくした松永まつなが拓也たくやさん(37)が29日にち、事故じこを起おここした男性だんせい受刑者じゅけいしゃ(92)と刑務所けいむしょ内ないで初はじめて直接ちょくせつ面会めんかいした。昨年さくねん末に始はじまった「心情しんじょう等伝達でんたつ制度せいど」を機きに実現じつげんした面会めんかいで、法務省ほうむしょうによると同どう制度せいどを通つうじた受刑者じゅけいしゃとの面会めんかいの実現じつげんは初はじめてとみみられる。

面会めんかいは50分ふん前後ぜんごで、最後さいごに受刑者じゅけいしゃは「ありがとうございましたありがとうございました」と述のたべたという。

事故では受刑者じゅけいしゃを含め12人にんが死傷ししょうし、松永まつながさんは妻つまの真菜まなさん(当時とうじ31)と長女ちょうじょの莉子りこちゃん(同どう3)を亡なくした。

面会後ご、松永まつながさんは取材しゅざいに応おうじた。面会は、松永まつながさんと真菜まなさんの父ちちの上原うえはら義教よしつねさん(66)が、アクリルあくりる板ばん越ごしに受刑者じゅけいしゃと対面たいめんする形かたちで行おこなわれた。受刑者じゅけいしゃは車くるまイスで現あらわれ、松永まつながさんたちからの問といかけに対たいして、「はい」や「いいえ」で答こたえるような場面ばめんが多おおかったという。

心情等とう伝達でんたつ制度せいどは、希望きぼうする被害者ひがいしゃ側がわから刑務所けいむしょ職員しょくいんらが心情しんじょうを聞きき取とり、書面しょめんで受刑者じゅけいしゃに読よみ聞きかせ、希望きぼうがあれば後日ごじつ、受刑者じゅけいしゃの反応はんのうや発言はつげんなどを被害者ひがいしゃ側がわに書面しょめんで伝つたえる。

松永まつながさんは今年ことし3月がつ、この制度せいどを使つかって受刑者じゅけいしゃに思おもいを伝つたえ、面会めんかいを申もうし入いれた。受刑者じゅけいしゃ側がわが受うけ入いれ、実現じつげんした。面会めんかいは受刑者じゅけいしゃがいる関東かんとう地方ちほうの刑務所けいむしょで実施じっしされた。

松永まつながさんは21年ねん6月がつ、受刑者じゅけいしゃの公判こうはんに被害者ひがいしゃ参加さんか制度せいどを使つかって参加さんかしたが、2人にんで直接ちょくせつ面会めんかいしたことはなかった。受刑者じゅけいしゃは公判こうはんで「車くるまに異常いじょうがあった」と無罪むざいを主張しゅちょうしていた。(御船みふね紗子さこ)

2019年にせんじゅうきゅうねん4月がつ19日にち事故じこ発生はっせい

11月がつ12日にち運転手うんてんしゅを書類しょるい送検そうけん

20年ねん2月がつ6日にち運転手を在宅ざいたく起訴

10月がつ8日にち初公判しょこうはんで運転手うんてんしゅが無罪むざいを主張しゅちょう

21年ねん9月がつ2日にち運転手に禁錮きんこ5年ねんの判決はんけつ

10月がつ12日にち運転手が収容しゅうように向むけ出頭しゅっとう

22年ねん5月がつ13日にち改正道路どうろ交通法ほうが施行しこう

23年ねん10月がつ27日にち運転手に遺族いぞくへ約やく1億おく4600万まん円えんの支払しはらいを命めいじる判決はんけつ

24年ねん3月がつ19日にち遺族への殺害予告電話の容疑で鳥取県とっとりけんの男おとこを逮捕たいほ

3月がつ22日にち心情しんじょう等伝達でんたつ制度せいどで松永まつながさんが受刑者じゅけいしゃに思おもいを伝つたえる

4月がつ6日にち心情等とう伝達制度せいどで受刑者じゅけいしゃ側からから遺族へへ連絡れんらく

5月がつ29日にち松永まつながさんと受刑者じゅけいしゃが面会めんかい

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
暴走する (ぼうそうする)N2Godan verbto run out of control, to go berserk
亡くす (なくす)N3Godan verbto lose (a family member), to be bereaved
刑務所 (けいむしょ)N3Nounprison
面会 (めんかい)N2Nounmeeting, interview
制度 (せいど)N2Nounsystem, institution
実現する (じつげんする)N2Suru verbto realize, to achieve
受刑者 (じゅけいしゃ)N1Nounprisoner
初めて (はじめて)N3Adverbfor the first time
直接 (ちょくせつ)N2Adverbdirectly
面会する (めんかいする)N2Suru verbto meet, to interview
述べる (のべる)N2Ichidan verbto state, to express
死傷する (しぇしょうする)N1Suru verbcasualties, injuries and deaths
取材 (しゅざい)N1Nouncoverage, collecting data
対面する (たいめんする)N1Suru verbto face, to confront
問いかける (といかける)N1Ichidan verbto ask, to inquire
心情 (しんじょう)N1Nounfeelings, emotions
聞き取る (ききとる)N1Godan verbto listen carefully, to hear
読み聞かせる (よみきかせる)N1Ichidan verbto read aloud
反応 (はんのう)N1Nounreaction, response
発言 (はつげん)N1Nounstatement, remark
伝える (つたえる)N2Godan verbto convey, to report
思いを伝える (おもいをつたえる)N1Godan verbto convey one’s feelings
申し入れる (もうしいれる)N1Ichidan verbto propose, to request
受け入れる (うけいれる)N2Ichidan verbto accept, to receive
実施する (じっしする)N2Suru verbto implement, to carry out
参加する (さんかする)N3Suru verbto participate
公判 (こうはん)N1Nounpublic trial
被害者 (ひがいしゃ)N1Nounvictim
参加制度 (さんかせいど)N1Nounparticipation system
無罪 (むざい)N2Nouninnocence
禁錮 (きんこ)N1Nounimprisonment

Grammar and Sentence Structure

  1. “昨年末に始まった「心情等伝達制度」を機に実現した面会で、法務省によると同制度を通じた受刑者との面会の実現は初めてとみられる。”

    • Grammatical points:

      • 連用修飾語 (Adverbial Modifier): “昨年末に始まった” modifies the noun “面会.”
      • 連用形 (Continuative Form): “始まった” is the continuative form of the verb “始まる” (to begin).
      • とみられる (to be considered): This is the passive form of the verb “みる” (to see/consider) combined with the auxiliary verb “られる” to indicate passive voice.
    • Structure of the sentence:

      • The sentence starts with a time expression “昨年末に” (at the end of last year) followed by the verb “始まった” (began) modifying the noun “面会” (meeting). The clause “昨年末に始まった「心情等伝達制度」を機に実現した面会で” describes the circumstances under which the meeting took place. The latter part of the sentence explains that, according to the Ministry of Justice, it is considered that this meeting with the inmate through the same system was the first time it had been realized.
  2. “受刑者は車イスで現れ、松永さんたちからの問いかけに対して、「はい」や「いいえ」で答えるような場面が多かったという。”

    • Grammatical points:

      • 連用形 (Continuative Form): “現れ” is the continuative form of the verb “現れる” (to appear).
      • という (to say): This is a quoting particle used to indicate what someone said or reported.
    • Structure of the sentence:

      • The sentence describes the actions of the inmate, who appeared in a wheelchair, and the situations where he often responded to questions from Matsunaga and others with “はい” or “いいえ.” The clause “松永さんたちからの問いかけに対して” (in response to questions from Matsunaga and others) provides context for the inmate’s responses.
  3. “受刑者は公判で「車に異常があった」と無罪を主張していた。”

    • Grammatical points:

      • で (at/in): This particle indicates the location or circumstance where an action takes place.
      • と (that): This particle is used to quote what someone said.
    • Structure of the sentence:

      • The sentence states that the inmate asserted his innocence by claiming “車に異常があった” (there was something wrong with the car) at the trial. The clause “公判で” (at the trial) specifies the context in which the inmate made this claim.

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