毎朝日

履歴書に「鹿島」と入るだけではダメ ジーコが語った9年ぶりの優勝

練習を視察した鹿島アントラーズのジーコ・クラブアドバイザー(左)と鬼木達監督
練習を視察した鹿島アントラーズのジーコ・クラブアドバイザー(左)と鬼木達監督

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1993年いちきゅうきゅうさんねんのJリーグじぇいりーぐ開幕かいまく元年がんねん、鹿島かしまアントラーズあんとらーずの選手せんしゅだった鬼木おにき達たつ・現げん監督かんとくが勝利しょうりにこだわるこだわる姿勢しせいを学んだまなんだのが、現在げんざいクラブくらぶアドバイザーあどばいざーを務めるつとめるブラジルぶらじるの英雄えいゆう・ジーコじーこ氏だった。日本にほん代表だいひょうで指揮しきを執ったとったレジェンドれじぇんどの目めに、今季こんきの鬼木おにき監督かんとくの采配さいはいはどうどう映ったうつったのか。

「(川崎かわさきフロンターレふろんたーれ時代じだいじだい)8シーズンしーずんで4度どのリーグりーぐ優勝ゆうしょうゆうしょうをしているのは偶然ぐうぜんではない。勝負しょうぶがかかったときの戦い方たたかいかたを経験けいけんしている監督かんとくで、信頼しんらいしている」とジーコじーこ氏ししは言ういう。

今季こんきも、たびたびたびたびグラウンドぐらうんどに姿すがたを見みせ、監督かんとくと直接ちょくせつ会話かいわをするシーンしーんがあった。

「サッカーさっかーというスポーツすぽーつは、なにかなにかをやったやったから翌日よくじつ、大きくおおきく変わるかわるモノではない。シーズンしーずんを通してとおして準備じゅんびしてきたものものが形かたちになる」とジーコじーこ氏。日々ひび、鹿島かしまの練習場れんしゅうじょうで選手せんしゅたちを切磋琢磨せっさたくまさせてきた鬼木おにき監督を評価ひょうかする。

鬼木おにき監督の長所ちょうしょを、「限られたかぎられた人材のなかなかで選手せんしゅの才能さいのうを引き出すひきだすところがものすごくものすごくうまいうまい」とみるみる。

「川崎かわさきフロンターレふろんたーれでは、中盤ちゅうばんから前線ぜんせんに高いたかいクオリティーくおりてぃー(質しつ)の選手せんしゅがいたので、攻撃的こうげきてきなサッカーさっかーを続けてつづけてきた。鹿島かしまでは守備的しゅびてきなところところをしっかりしっかり固めかためながら、攻撃的こうげきてきなサッカーさっかーを植え付けよううえつけようとしている。監督かんとくの強みつよみをしっかりしっかり発揮はっきできているから、苦しみくるしみながらも首位しゅいでいられるいられる」

現役げんえき時代じだいじだいの鬼木おにき監督かんとくかんとくとともにともにプレーぷれーしたが、「こういう名将めいしょうになるとはわからなかったわからなかった」とジーコじーこ氏ししは言ういう。ただ、守備的しゅびてきMFを務めていたつとめていたことから、「世界せかいを見みても、中盤ちゅうばんの選手せんしゅが良いよい監督かんとくになっている傾向けいこうがあるある。グアルディオラぐあるでぃおら、アンチェロッティあんちぇろってぃ、日本にほん代表だいひょうだいひょうの森保もりやす一監督かんとくもそうそうだ。中盤ちゅうばんの選手せんしゅは全体ぜんたいを通してとおしてバランスばらんすよく、ビジョンびじょんをもてるもてる。」

鬼木おにき監督だけでなく、中田なかた浩二こうじフットボールダイレクター(FD)、柳沢やなぎさわ敦あつしコーチら、クラブくらぶ出身者がチームちーむ内にいる意味いみも大きいおおきいという。

「彼らかれらはタイトルたいとる争いの難しさむずかしさや厳しさきびしさをしっかりしっかりと後輩こうはいたちに伝えられるつたえられる存在そんざいだ。常々とこづね、言っているいっているが、選手せんしゅの履歴書りれきしょに『鹿島かしまアントラーズあんとらーず』といれるいれるだけではなく、鹿島かしまに来たきたからにはタイトルたいとるをとるとる。何かなにかを成し遂げるなしとげる心持ちこころもちでこのクラブくらぶにこなければならないこなければならない。そういうそういう経験けいけんをしてきた選手たちせんしゅたちからの言葉ことばは重さおもさが違うちがう」

トップとっぷだけではない。

「例えばたとえば、今いまであれば育成年代いくせいねんだいの指導者しどうしゃに小笠原おがさわら満男みつおがいる。鹿島かしまのエンブレムえんぶれむをつけてプレーぷれーすることがどういうどういう意味いみなのか、ということを伝えられるつたえられる。今いま、若手わかてで何人なんにんも育成年代いくせいねんだいの日本代表にほんだいひょうが輩出はいしゅつできているのは、彼らかれらの力ちからが働いているはたらいているからだ」

進化しんかを重ねるかさねる「リノベーションりのべーしょん」と、チームちーむに貫き続けるつらぬきつづける「哲学てつがく」。そのどちらどちらも欠けてかけてはいけないとジーコじーこ氏は指摘してきする。

「神様かみさま」と言いわれたその姿すがたを18じゅうはち歳ののときにみた鬼木おにき監督はは「ジーコじーこさんは『勝負しょうぶにこだわこだわれ』なんて言いっていない。でも、あの人ひとの姿すがたを見みて伝つたわるものものがある」と学まなんできたものものをチームちーむ作りに生いかしてきた。

豊かゆたかな土壌どじょうで多くおおくの人材じんざいが育ちそだち、彼らかれらが今いままた種たねをまくまく。93年きゅうじゅうさんねんから育まはぐくまれてきたクラブくらぶの伝統でんとうが、9年きゅうねんぶりのタイトルたいとるを常勝じょうしょうクラブくらぶにもたらしもたらした。

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
勝利 (しょうり)N2nounvictory
こだわる (こだわる)N2godan verbto be particular about
監督 (かんとく)N2nouncoach
采配 (さいはい)N2nountactical decisions
映る (うつる)N2godan verbto reflect
信頼 (しんらい)N2nountrust
切磋琢磨 (せっさたくま)N1nounmutual improvement
引き出す (ひきだす)N2godan verbto draw out
植え付ける (うえつける)N2ichidan verbto instill
発揮 (はっき)N2noun/verbdemonstration; to exhibit
苦しむ (くるしむ)N2godan verbto suffer
伝える (つたえる)N2ichidan verbto convey
常々 (とこづね)N2adverbalways; regularly
成し遂げる (なしとげる)N1ichidan verbto accomplish
心持ち (こころもち)N2nounmindset
重さ (おもさ)N2nounweight; importance
育成 (いくせい)N2nounnurturing
輩出 (はいしゅつ)N1noun/verbto produce; to yield
進化 (しんか)N2nounevolution
貫く (つらぬく)N2godan verbto carry through
指摘 (してき)N2noun/verbindication; to point out
伝統 (でんとう)N2nountradition
土壌 (どじょう)N2nounsoil; foundation
人材 (じんざい)N2nounhuman resources
役割 (やくわり)N2nounrole
質 (しつ)N2nounquality
攻撃的 (こうげきてき)N2な-adjectiveoffensive
守備的 (しゅびてき)N2な-adjectivedefensive
名将 (めいしょう)N1noungreat general
傾向 (けいこう)N2nountendency
意味 (いみ)N5nounmeaning
変わる (かわる)N3godan verbto change

Grammar and Sentence Structure

  1. 「サッカーというスポーツは、なにかをやったから翌日、大きく変わるモノではない。」

    • Grammatical Points:

      • The phrase “というスポーツ” uses the structure “Noun + という” to define or explain what kind of sport is being referred to, in this case, soccer.
      • “モノではない” is a negative form that indicates something is not a certain way, where “モノ” refers to “thing” or “concept.”
      • The use of “なにかをやったから” (because something was done) introduces a causal relationship.
    • Structure of the Sentence:

      • The subject is “サッカーというスポーツ” (soccer as a sport).
      • The main clause is “大きく変わるモノではない” (is not something that changes greatly).
      • The subordinate clause “なにかをやったから翌日” (because something was done the next day) provides the context for the main clause.
  2. 「鬼木監督の長所を、『限られた人材のなかで選手の才能を引き出すところがものすごくうまい』とみる。」

    • Grammatical Points:

      • “長所を” indicates the object of the sentence, which is “the strengths of Coach Oniki.”
      • The phrase “とみる” means “to see” or “to regard,” indicating the speaker’s perspective or opinion.
      • The quoted part uses “ところが” to emphasize the specific aspect of Oniki’s ability.
    • Structure of the Sentence:

      • The subject is implied as “ジーコ氏” (Mr. Zico).
      • The object is “鬼木監督の長所” (the strengths of Coach Oniki).
      • The quoted clause “限られた人材のなかで選手の才能を引き出すところがものすごくうまい” describes what Zico sees as Oniki’s strength.
  3. 「進化を重ねる『リノベーション』と、チームに貫き続ける『哲学』。」

    • Grammatical Points:

      • “進化を重ねる” means “to continue evolving,” where “進化” (evolution) is the noun and “重ねる” (to pile up or repeat) is the verb.
      • The use of quotation marks around “リノベーション” and “哲学” indicates these are specific concepts or terms being discussed.
      • “貫き続ける” means “to continue to uphold,” where “貫く” (to penetrate or uphold) is combined with “続ける” (to continue).
    • Structure of the Sentence:

      • The sentence consists of two main parts connected by “と” (and).
      • The first part is “進化を重ねる『リノベーション』” (the renovation that continues to evolve).
      • The second part is “チームに貫き続ける『哲学』” (the philosophy that continues to be upheld by the team).

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