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韓国の尹錫悦大統領を逮捕 現職は初 支持者が地裁に乱入、破壊行為

ソウル西部地裁で2025年1月19日、尹錫悦大統領の支持者らが乱入した庁舎内をパトロールする警察官ら=AP
ソウル西部地裁で2025年1月19日、尹錫悦大統領の支持者らが乱入した庁舎内をパトロールする警察官ら=AP

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韓国かんこくソウルそうる西部せいぶ地裁ちさいは19にち未明みめい内乱ないらん容疑ようぎ拘束こうそくされている韓国かんこく尹錫悦ユンソンニョルユンソンニョルゆんそんにょる大統領だいとうりょう対するたいする逮捕状たいほじょう発付はっぷした。合同ごうどう捜査そうさ本部ほんぶ加わるかわる高位こうい公職者こうしょくしゃ犯罪はんざい捜査庁そうさちょう公捜庁こうそうちょう)が明らかあきらかにした。尹氏いんし逮捕たいほされ、引き続きひきつづき拘束こうそくされて取り調べとりしらべ受けるうけることになった。現職げんしょく大統領だいとうりょう逮捕たいほ初めてはじめて

一方いっぱん逮捕状たいほうじょう発付はっぷ反発はんぱつした尹氏いんし支持者しじしゃらの一部いちぶどう地裁ちさい敷地しきち内に乱入らんにゅう窓ガラスまどがらするなどの破壊行為はかいこういおこなおこない、拘束こうそくされた。

公捜庁こうそうちょうによると、逮捕状たいほじょうは19にち午前ごぜん250ふんごろに発付はっぷされた。証拠しょうこ隠滅いんめつ懸念けねんがあるためだという。公捜庁こうそうちょう取り調べとりしらべのため、尹氏いんし拘置所こうちしょから同日午後ごご2出頭しゅっとうするよう求めもとめたが、尹氏いんし応じおうじなかったため、20にち午前ごぜん10再びふたたび出頭しゅっとう求めもとめ予定よていだという。

公捜庁こうそうちょう内乱ないらん首謀しゅぼう職権乱用しょっけんらんよう容疑ようぎ17じゅうなな日にどう地裁ちさい逮捕状たいほじょう請求せいきゅうしていた。犯罪はんざい重大性じゅうだいせい再犯さいはん恐れおそれ考慮こうりょして請求せいきゅうしたとしている。

18じゅうはちにちにち午後ごご逮捕状たいほうじょう出すだすどうかどうか令状れいじょう審査しんさしんさどう地裁ちさい開かれひらかれ尹氏いんし本人ほんにんほんにん出席しゅっせきした。逮捕状たいほうじょう不当性ふとうせい訴えうったえ棄却ききゃく求めもとめたとみられるみられる

いん氏はソウルそうる拘置所こうちしょから護送車ごそうしゃどう地裁ちさい到着とうちゃくした。午後ごご2からはじまった審査しんさどう7前に終了しゅうりょういん氏の弁護団べんごだんによると、公捜庁こうそうちょう側が逮捕たいほ必要性ひつようせい主張しゅちょうし、弁護団べんごだん反論はんろんしたあといん氏も40ふん以上にわたりわたり発言はつげんした。弁護団べんごだんは「(いん氏は)事実じじつ関係や証拠しょうこ関係、法理ほうり問題について誠実せいじつ説明せつめいした」としている。

15じゅうご日に拘束こうそくされた尹氏いんしは、同日どうじつ取り調べとりしらべ供述きょうじゅつ拒否きょひし、16じゅうろく以降いこう取り調べとりしらべ自体応じないおうじないなど、徹底的てっていてき争うあらそう構えかまえ示してきたしめしてきた

尹氏いんし令状れいじょう審査しんさへの出席しゅっせきについて、弁護団べんごだんは「非常ひじょう戒厳かいげん正当性せいとうせい内乱罪ないらんざい成立せいりつしないことを直接ちょくせつ説明せつめいし、名誉めいよ回復かいふくさせなければならないという気持ちきもちからだ」と説明せつめいしていた。

尹氏いんし側は昨年さくねん12がつ非常ひじょう戒厳かいげん宣布はんぷについて、司法しほう審査しんさ対象たいしょうにならない「統治とうち行為こうい」で内乱罪ないらんざい成立せいりつしないと主張しゅちょうしてきた。また公捜庁こうそうちょうには内乱罪ないらんざい捜査権そうさけんがなく、管轄かんかつではないソウルそうる西部せいぶ地裁ちさいから拘束こうそく令状れいじょう発付はっぷ受けたうけたことも違法いほうだとしており、こうした主張しゅちょう繰り返したくりかえしたみられるみられる

さらにさらに証拠しょうこ隠滅いんめつ逃亡とうぼう恐れおそれもないとし、拘束こうそく続けるつづける必要はないと訴えたうったえたみられるみられる

だがだが裁判所さいばんしょ引き続きひきつづき身柄みがら拘束こうそくして調べるしらべる必要があると判断はんだんした。15じゅうご日の拘束こうそく時から数えてかぞえて原則げんそくとして最長さいちょう20にじゅう日間、拘束こうそくされることになる。

韓国かんこくメディアめでぃあによると、逮捕状たいほじょう発付はっぷされるまえから一部いちぶ支持者しじしゃ地裁ちさいへい乗り越のりこえて敷地しきち侵入しんにゅうしたり、警察官けいさつかん暴行ぼうこうしたりするなどし、18じゅうはちよるまでに40よんじゅう建造物けんぞうぶつ侵入しんにゅうなどの容疑ようぎ警察けいさつ拘束こうそくされた。そのあと逮捕状たいほじょう発付はっぷった尹氏いんし支持者しじしゃらが消火器しょうかきなどで地裁ちさいガラスがらするなどの暴動ぼうどうこしたが、警察けいさつ鎮圧ちんあつされた。

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
拘束 (こうそく)N2noundetention
逮捕 (たいほ)N2nounarrest
発付 (はっぷ)N2nounissuance
反発 (はんぱつ)N2nounbacklash
破壊 (はかい)N2noundestruction
隠滅 (いんめつ)N2nounconcealment
懸念 (けねん)N2nounconcern
再犯 (さいはん)N2nounrecidivism
訴え (うったえ)N2nounappeal
正当性 (せいとうせい)N2nounlegitimacy
争う (あらそう)N2godan verbto dispute
受ける (うける)N3ichidan verbto receive
反論 (はんろん)N2nouncounterargument
説明 (せつめい)N3nounexplanation
供述 (きょうじゅつ)N2nountestimony
侵入 (しんにゅう)N2nounintrusion
暴行 (ぼうこう)N2nounassault
鎮圧 (ちんあつ)N2nounsuppression
重要性 (じゅうようせい)N2nounimportance
誠実 (せいじつ)N2な-adjectivesincerity
取り調べ (とりしらべ)N2nouninterrogation
逃亡 (とうぼう)N2nounescape
構え (かまえ)N2nounposture
乗り越える (のりこえる)N2ichidan verbto overcome
反発する (はんぱつする)N2godan verbto oppose
受け入れる (うけいれる)N2ichidan verbto accept
申し立て (もうしたて)N2nounassertion
取り消す (とりけす)N2godan verbto cancel
直面 (ちょくめん)N2nounconfrontation
重要 (じゅうよう)N3な-adjectiveimportant
進展 (しんてん)N2nounprogress
監視 (かんし)N2nounsurveillance
反映 (はんえい)N2nounreflection
立証 (りっしょう)N2nounproof

Grammar and Sentence Structure

  1. Sentence: 「公捜庁は取り調べのため、尹氏に拘置所から同日午後2時に出頭するよう求めたが、尹氏が応じなかったため、20日午前10時に再び出頭を求める予定だという。」

    Grammatical Points:

    • 「求めたが」: This is a conjunction that combines two clauses, where the first clause states that the Public Prosecutor’s Office requested something, and the second clause indicates a contrasting situation (that Yoon did not comply).
    • 「出頭するよう」: This phrase uses the particle 「よう」 to indicate a request or suggestion, meaning “to come forward” or “to appear.”
    • 「予定だという」: This structure indicates that something is planned or expected, often used to report what someone else has said.

    Structure:

    • The sentence begins with the subject (公捜庁) and the action (求めた), followed by the purpose (取り調べのため) and the indirect object (尹氏に). The second part introduces a contrasting situation (尹氏が応じなかったため) leading to the conclusion (20日午前10時に再び出頭を求める予定だという).
  2. Sentence: 「尹氏はソウル拘置所から護送車で同地裁に到着した。」

    Grammatical Points:

    • 「から」: This particle indicates the starting point of a movement or action, in this case, “from the Seoul detention center.”
    • 「で」: This particle indicates the means or method by which the action is performed, here meaning “by transport vehicle.”
    • 「到着した」: This is the past tense of the verb 「到着する」, meaning “to arrive.”

    Structure:

    • The sentence starts with the subject (尹氏), followed by the location of departure (ソウル拘置所から), the means of transport (護送車で), and concludes with the destination (同地裁に到着した).
  3. Sentence: 「尹氏側は昨年12月の非常戒厳の宣布について、司法審査の対象にならない「統治行為」で内乱罪は成立しないと主張してきた。」

    Grammatical Points:

    • 「について」: This phrase indicates the topic of discussion, meaning “regarding” or “concerning.”
    • 「成立しない」: This is the negative form of the verb 「成立する」, meaning “to be established” or “to be valid,” indicating that the crime of insurrection does not apply.
    • 「主張してきた」: This is the past perfect form of the verb 「主張する」, meaning “to assert” or “to claim,” indicating a continuous action up to the present.

    Structure:

    • The sentence begins with the subject (尹氏側), followed by the topic (昨年12月の非常戒厳の宣布について), then introduces the assertion (司法審査の対象にならない「統治行為」で内乱罪は成立しない), which is the main claim being made. The sentence concludes with the verb phrase indicating the ongoing nature of the assertion (主張してきた).

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