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高校野球の7イニング制、議論継続 検討会議は「採用が望ましい」

観客でにぎわう阪神甲子園球場=2025年8月17日午後2時18分、兵庫県西宮市、朝日新聞社ヘリから、恵原弘太郎撮影
観客でにぎわう阪神甲子園球場=2025年8月17日午後2時18分、兵庫県西宮市、朝日新聞社ヘリから、恵原弘太郎撮影

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日本にほん高校こうこう野球やきゅう連盟れんめいの「7ななイニングいにんぐせい高校こうこう野球やきゅうしょ課題かだい検討けんとう会議会議かいぎ」は5にち2028にせんにじゅうはちねんだい100かい記念記念きねん選抜せんばつ大会大会たいかいめどめどに、以降いこう硬式こうしき軟式なんしきぜん公式戦こうしきせんで「7ななイニングいにんぐせい採用さいようすることこと望ましいのぞましい」などとする最終さいしゅう報告書ほうこくしょ理事会りじかい提出ていしゅつした。理事会りじかいではこの結論けつろん出すだすことはせず、継続けいぞくして議論ぎろんすることことになった。

最終さいしゅう報告書はなつ全国ぜんこく選手権大会せんしゅけんたいかいについて、「猛暑もうしょへの対策たいさく急務きゅうむであり、地方ちほう大会をふく可及的かきゅうてき速やかすみやか7ななイニング制いにんぐせい採用さいようすることがのぞまれる」とした。

7ななイニング制いにんぐせい議論ぎろん前提ぜんていとして、高校こうこう野球やきゅう学校がっこう教育きょういく一環いっかんであり、学業がくぎょう妨げさまたげにならないように全国大会ぜんこくたいかい長期ちょうき休業きゅうぎょう中に行うおこなうことと、阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう開催かいさいするのが望ましいのぞましいことを踏まえたふまえた甲子園こうしえん100ひゃく年以上ねんいじょうわたってわたって高校こうこう野球やきゅう会場かいじょうとなり、「聖地せいち」と呼ばれているよばれていることが重視じゅうしされた。

7ななイニングいにんぐ採用さいよう提案ていあん理由としてとして部員数ぶいんすう減少げんしょう熱中症ねっちゅうしょうへの対策たいさく運営うんえい改善かいぜんなどを掲げかかげた。

試合しあい時間じかん短縮たんしゅくによって、少人数しょうにんずうチームちーむ熱中症ねっちゅうしょうリスクを減らすへらすことができるほか、大会たいかい運営うんえい関わるかかわる教員きょういんらの休日きゅうじつ拘束こうそく時間じかん減らすへらすことができる。投球数とうきゅうすう減少げんしょう投手とうしゅ障害しょうがい予防よぼうにつながるなどの効果こうかがあると説明せつめいした。

また、最終さいしゅう報告書では、加盟校かめいこう関係者かんけいしゃだけでなく、野球やきゅう関心かんしんのないひと対象たいしょう6ろく月から行ったおこなったアンケートあんけーと結果も公表こうひょうした。

野球やきゅう関心かんしんのないそう対象たいしょうにした調査ちょうさ会社がいしゃによる登録とうろくモニターもにたー向けの調査ちょうさでは、7ななイニングいにんぐ制に賛成さんせい反対はんたい上回うわまわった一方いっぽう加盟校かめいこう対象たいしょうとしたものものや、主におもに高校野球こうこうやきゅうファンふぁん想定そうていした日本高野連にほんこうやれんホームページほーむぺーじでの意見いけん集約しゅうやくでは反対はんたい大幅おおはば上回うわまわった。

最終さいしゅう報告書では、反対はんたいおおかったことについて「(7ななイニングいにんぐせいの)意図いと有効性ゆうこうせい十分じゅうぶん伝わつたわっているとは言い難いいがたい」と指摘してき9きゅうイニングいにんぐ制を前提ぜんてい入学にゅうがくしてきた部員ぶいんらの心情しんじょう考慮こうりょし、2028にせんにじゅうはち年まで移行いこう期間を設けもうけうえで、日本にほん高野連こうやれん対したいし説明せつめい尽くしつくし広くひろく周知しゅうちすることを求めもとめる」とした。

反対はんたい理由が「部員ぶいん出場しゅつじょう機会減少あることことにも触れふれ、「可能かのう限りかぎり対応していくしていく必要ある」としたした対応策たいおうさくあんとして、選抜大会せんばつたいかい出場校しゅつじょうこう増加1こうから複数ふくすうチームの公式戦こうしきせん参加などなど挙がったあがったことにも触れられたふれられた

最終さいしゅう報告書ほうこくしょ受けうけ朝日新聞社あさひしんぶんしゃ広報部こうほうぶは「『7ななイニング制いにんぐせい高校こうこう野球やきゅうしょ課題かだい検討会議けんとうかいぎ』の最終さいしゅう報告書ほうこくしょ内容ないよう重くおもく受け止めうけとめています。選手権大会せんしゅけんたいかい日本にほん高校こうこう野球連盟やきゅうれんめいともにともに運営うんえいする立場たちばとして、選手せんしゅもちろんもちろん関係かんけいするすべてすべてみなさんみなさん安全あんぜん守るまもることは主催社しゅさいしゃとしての責務せきむであり、特にとくになつ暑さあつさについては、できうる限りできうるかぎり対策たいさく取りたいとりたい考えかんがえています」とコメントこめんとした。

少子化しょうしか影響えいきょう部員数ぶいんすう減少げんしょうつづなか少人数しょうにんずうチームちーむ熱中症ねっちゅうしょうリスクりすくらし、安全あんぜん大会たいかい参加さんかすることができる。練習れんしゅう試合しあい時間じかん変化へんか生まうまれ、高校野球こうこうやきゅう取り組とりくみやすくなり、普及ふきゅうする効果こうか期待きたいできる。

過去かこ全国大会ぜんこくたいかいデータでーたから、試合しあい時間が約30分さんじゅっぷん短縮され、投手とうしゅ球数きゅうすう30球さんじゅっきゅう減少すると予測よそくされ、投手とうしゅ障害しょうがい予防よぼう有効ゆうこう熱中症ねっちゅうしょうリスクりすく観点かんてんでも、部員ぶいん観客かんきゃく大会たいかい関係者かんけいしゃ健康けんこうへの安全域あんぜんいき広げるひろげる意味いみ有効ゆうこう

監督かんとく大会たいかい運営うんえいする役員やくいん多くおおく教員きょういんであり、試合しあい時間の短縮たんしゅくにより休日きゅうじつ拘束こうそく時間を減らすへらすことが期待きたいできる。

【7ななイニングいにんぐするするけんしゅう

賛成さんせい:けい35.9%反対はんたい:けい25.0%

賛成さんせい:けい20.8%反対はんたい:けい70.1%

賛成さんせい:8.6はちてんろく%反対はんたい:88.5はちじゅうはちてんご%

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
採用する (さいようする)N2godan verbto adopt
望ましい (のぞましい)N2い-adjectivedesirable
提出する (ていしゅつする)N2godan verbto submit
継続する (けいぞくする)N2godan verbto continue
重視する (じゅうしする)N2godan verbto emphasize
減少する (げんしょうする)N2godan verbto decrease
対策 (たいさく)N2nouncountermeasure
可能な限り (かのうなかぎり)N2adverbas much as possible
考慮する (こうりょする)N2godan verbto consider
参加する (さんかする)N3godan verbto participate
短縮する (たんしゅくする)N2godan verbto shorten
影響 (えいきょう)N2nouninfluence
期待できる (きたいできる)N2godan verbcan be expected
守る (まもる)N3godan verbto protect
取り組む (とりくむ)N2godan verbto tackle
賛成する (さんせいする)N2godan verbto agree
反対する (はんたいする)N2godan verbto oppose
指摘する (してきする)N2godan verbto point out
減らす (へらす)N2godan verbto reduce
改善する (かいぜんする)N2godan verbto improve
述べる (のべる)N2ichidan verbto state
受け止める (うけとめる)N2ichidan verbto accept
取りたい (とりたい)N2godan verbwant to take
触れる (ふれる)N2ichidan verbto touch
伴う (ともなう)N2godan verbto accompany
進める (すすめる)N2ichidan verbto advance
述べる (のべる)N2ichidan verbto mention
可能 (かのう)N2な-adjectivepossible
重要 (じゅうよう)N2な-adjectiveimportant
有効 (ゆうこう)N2な-adjectiveeffective
安全 (あんぜん)N2な-adjectivesafe
参加 (さんか)N3nounparticipation
変化 (へんか)N3nounchange
収集 (しゅうしゅう)N2nouncollection

Grammar and Sentence Structure

  1. 「猛暑への対策が急務であり、地方大会を含み可及的速やかに7イニング制を採用することが望まれる」とした。

    • Grammatical Points:

      • 「急務であり」: This is a compound sentence structure using the copula であり, which connects two clauses. It indicates that addressing the extreme heat is an urgent matter.
      • 「可及的速やかに」: This phrase means “as quickly as possible,” where 「可及的」 (kakyuteki) means “as much as possible” and 「速やかに」 (sumiyaka ni) means “quickly.”
      • 「望まれる」: This is the passive form of the verb 「望む」 (nozomu), meaning “to desire” or “to wish for,” indicating that it is desired or hoped for by someone.
    • Structure:

      • The sentence starts with a statement about the urgency of addressing extreme heat, followed by a recommendation to adopt the 7-inning system quickly, with the entire statement being reported as a conclusion or finding from the committee.
  2. 「反対が多かったことについて『(7イニング制の)意図や有効性が十分に伝わっているとは言い難い』と指摘。」

    • Grammatical Points:

      • 「反対が多かったことについて」: This phrase introduces the topic of the sentence, meaning “regarding the fact that there were many objections.”
      • 「とは言い難い」: This expression means “it is difficult to say that,” where 「言い難い」 (ii-gatai) is the negative form of the verb 「言う」 (iu), indicating difficulty in stating something.
      • 「指摘」: This is a noun form of the verb 「指摘する」 (shiteki suru), meaning “to point out” or “to indicate.”
    • Structure:

      • The sentence begins by stating the context of the objections, followed by a quotation that expresses the difficulty in conveying the intent and effectiveness of the 7-inning system, concluding with the action of pointing this out.
  3. 「部員の出場機会の減少」であることにも触れ、「可能な限り対応していく必要がある」とした。

    • Grammatical Points:

      • 「であることにも触れ」: This phrase means “also touching upon the fact that,” where 「である」 is a formal way to state something, and 「触れ」 (fureru) means “to touch upon” or “to mention.”
      • 「可能な限り」: This means “as much as possible,” where 「可能な」 (kanou na) means “possible” and 「限り」 (kagiri) means “limit” or “extent.”
      • 「必要がある」: This phrase means “there is a need to,” indicating necessity.
    • Structure:

      • The sentence begins by mentioning the concern regarding the decrease in participation opportunities for team members, followed by a statement that emphasizes the necessity to respond to this issue as much as possible, indicating a proactive approach.

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