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裁判官が「保釈」運用を議論へ 大川原化工機冤罪で批判 最高裁

最高裁判所=東京都千代田区
最高裁判所=東京都千代田区

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犯罪はんざいの疑いうたがいをかけられて警察署けいさつしょや拘置所こうちしょに勾留こうりゅうされた人ひとの保釈ほしゃくについて、裁判官さいばんかんはどう判断はんだんすべきか。「大川原化工機おおかわらかこうき」(横浜市よこはまし)をめぐる冤罪えんざい(えんざいえんざい)事件じけんなどで問題視もんだいしされた保釈ほしゃくについて、最高裁さいこうさいは数十人すうじゅうにんの裁判官さいばんかんによる議論ぎろんを始めるはじめる。

議論ぎろんは非公開ひこうかいだが、結果けっかは全国ぜんこくの裁判官さいばんかんに共有きょうゆうされる見通しみとおしで、保釈ほしゃく判断の実務じつむに影響えいきょうを与あたえる可能性かのうせいがあるある。

保釈ほしゃくは、逮捕たいほ後に勾留こうりゅうされた人ひとが保釈金ほしゃくきんを預あずけることで拘束こうそくを解とく制度せいどで、裁判官さいばんかんが可否かひを判断はんだんする。

無罪むざいを主張しゅちょうするなど容疑ようぎを争あらそうと、証拠しょうこ隠滅いんめつの恐れおそれを理由りゆうに認めみとめられないことが多おおい。当事者とうじしゃは家族かぞくとの生活せいかつや仕事しごとなどに大きなおおきな支障ししょうが出でるため、捜査そうさ側に迎合げいごうするなど冤罪えんざいにつながりかねないとして「人質ひとじち司法しほう」と批判ひはんされてきた。

大川原おおかわら化工機化工機かこうきの冤罪えんざい事件では、不正ふせい輸出ゆしゅつの疑いうたがいで同社どうしゃ社長しゃちょうらとともに逮捕たいほされた元もと顧問こもんの男性だんせい(当時とうじ72)が勾留こうりゅう中に胃がんいがんが見つかったみつかったのに、東京とうきょう地裁ちさいが保釈ほしゃく請求せいきゅうを却下きゃっかし続けた。男性だんせいは保釈ほしゃくを認められないみとめられないまま亡くなりなくなり、裁判所さいばんしょへの批判ひはんが高まっていたたかまっていた。

議論ぎろんは研修けんしゅう機関「司法しほう研修所けんしゅうじょ」の研究会けんきゅうかいで、全国ぜんこくの刑事けいじ裁判官さいばんかんらが年明けとしあけにもオンラインおんらいんで始めるはじめる。証拠しょうこ隠滅いんめつの恐れおそれや、勾留こうりゅうによる健康けんこうや社会しゃかい生活せいかつの不利益ふりえきをどう考えるかんがえるかなど、保釈ほしゃくを認めるみとめるかどうかの運用面うんようめんが論点ろんてんになりそうだ。保釈ほしゃくに詳しいくわしい法律家ほうりつかなど外部がいぶ講師こうしを呼ぶよぶことも検討けんとうするという。

ただ、憲法けんぽうが「裁判官さいばんかんの独立どくりつ」を保障ほしょうすることを理由りゆうに、大川原おおかわら化工機かこうき冤罪事件えんざいじけんなど個別こべつ事例じれいの是非ぜひは議論ぎろんしないという。

大川原おおかわら化工機の冤罪えんざい事件では、警察けいさつや検察けんさつが8月はちがつ、捜査そうさや身体拘束しんたいこうそくなどに関する検証けんしょう結果を公表こうひょうしたが、裁判所さいばんしょは保釈ほしゃくの判断はんだんを検証けんしょうしていない。

理由りゆうとされるのが、憲法けんぽうの保障ほしょうする「裁判官さいばんかんの独立どくりつ」だ。政府せいふや国会こっかいなど外部がいぶの干渉かんしょうを受けないうけない公正こうせいな判断はんだんを守るまもるための定めさだめで、過去かこの冤罪えんざいでも裁判所さいばんしょは検証けんしょうを避けてさけてきた。

ただ、裁判所さいばんしょには「今いまの保釈ほしゃく判断はんだんがすべてすべて正しいただしいとは思わないおもわない。学ぶまなぶべき点てんを今後こんごに生かしていかしていかなければいけないいけない」(ベテランべてらん裁判官さいばんかん)との声こえもある。最高裁さいこうさいの平城ひらき文啓ぶんけい・刑事局長けいじきょくちょうは5月ごがつの参院さんいん法務委員会ほうむいいんかいで「裁判官さいばんかんの議論ぎろんの場ばを確保するかくほするなどして、適切てきせつな運用うんようがされるされるよう支援しえんしたい」と述べてのべていた。

保釈ほしゃくは以前いぜんよりは認められやすくみとめられやすくなった。一審判決はんけつまでに保釈ほしゃくされた被告ひこくの割合わりあいを表すあらわす保釈率ほしゃくりつは2008年ねんは約16じゅうろく%で、24年ねんは約33さんじゅうさん%になっている。ただ、否認ひにんすれば保釈ほしゃくが認められにくいみとめられにくい傾向けいこうは続いてつづいており、判決はんけつまで数かずカ月かげつ、長ければながければ数かず年ねんも勾留こうりゅうされる。

青山学院大あおやまがくいんだいの葛野かつの尋之ひろゆき教授(刑事訴訟法けいじそしょうほう)は、今回の議論ぎろんに対し「身体拘束しんたいこうそくで容疑者ようぎしゃや被告ひこくにどれほど不利益ふりえきがあるかの理解りかいを共有きょうゆうしてほしい。個別こべつの保釈ほしゃく判断の検証けんしょうが難しいむずかしい面はあるが、外部がいぶの法律家ほうりつかや研究者けんきゅうしゃに議論ぎろんを委託いたくすることもできるのではないか」と話すはなす。

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
犯罪 (はんざい)N2nouncrime
疑い (うたがい)N2nounsuspicion
勾留 (こうりゅう)N2noun/verb (godan)detention; to detain
保釈 (ほしゃく)N2noun/verb (godan)bail; to grant bail
判断 (はんだん)N2noun/verb (godan)judgment; to judge
無罪 (むざい)N2nounnot guilty
主張 (しゅちょう)N2noun/verb (godan)assertion; to assert
争う (あらそう)N2verb (godan)to dispute
証拠 (しょうこ)N2nounevidence
隠滅 (いんめつ)N2noun/verb (godan)destruction; to destroy evidence
恐れ (おそれ)N2nounfear
迎合 (げいごう)N2noun/verb (godan)compliance; to comply
批判 (ひはん)N2noun/verb (godan)criticism; to criticize
認める (みとめる)N2verb (ichidan)to recognize
亡くなる (なくなる)N2verb (godan)to pass away
運用 (うんよう)N2noun/verb (godan)operation; to operate
検証 (けんしょう)N2noun/verb (godan)verification; to verify
公正 (こうせい)N2な-adjectivefair
保障 (ほしょう)N2noun/verb (godan)guarantee; to guarantee
干渉 (かんしょう)N2noun/verb (godan)interference; to interfere
避ける (さける)N2verb (ichidan)to avoid
適切 (てきせつ)N2な-adjectiveappropriate
確保 (かくほ)N2noun/verb (godan)securing; to secure
説明 (せつめい)N2noun/verb (godan)explanation; to explain
影響 (えいきょう)N2noun/verb (godan)influence; to influence
生活 (せいかつ)N2nounlife
不利益 (ふりえき)N2noundisadvantage
議論 (ぎろん)N2noun/verb (godan)discussion; to discuss
具体的 (ぐたいてき)N2な-adjectiveconcrete
検討 (けんとう)N2noun/verb (godan)consideration; to consider
共有 (きょうゆう)N2noun/verb (godan)sharing; to share
委託 (いたく)N2noun/verb (godan)entrustment; to entrust
影響を与える (えいきょうをあたえる)N2verb (ichidan)to influence

Grammar and Sentence Structure

  1. Sentence: 「無罪を主張するなど容疑を争うと、証拠隠滅の恐れを理由に認められないことが多い。」

    Grammatical Points:

    • 無罪を主張する: “to assert one’s innocence.” Here, 無罪 (muzai) means “innocence,” and 主張する (shuchou suru) means “to assert” or “to claim.”
    • 容疑を争う: “to contest the charges.” 容疑 (yougi) means “charges” or “suspicion,” and 争う (arasou) means “to contest” or “to dispute.”
    • と: This particle indicates a conditional relationship, similar to “if” in English.
    • 認められないことが多い: “it is often not recognized.” Here, 認められない (mitomerarenai) is the negative potential form of 認める (mitomeru), meaning “to recognize” or “to acknowledge.”

    Structure: The sentence has a conditional structure where the first part states the condition (asserting innocence or contesting charges), and the second part explains the consequence (often not being recognized due to the fear of evidence destruction).

  2. Sentence: 「大川原化工機の冤罪事件では、不正輸出の疑いで同社社長らとともに逮捕された元顧問の男性(当時72)が勾留中に胃がんが見つかったのに、東京地裁が保釈請求を却下し続けた。」

    Grammatical Points:

    • 冤罪事件: “false accusation case.” 冤罪 (enzai) means “false accusation” or “wrongful conviction.”
    • 不正輸出の疑いで: “on suspicion of illegal export.” 不正輸出 (fusei yushutsu) means “illegal export,” and 疑いで (utagai de) means “on suspicion of.”
    • 勾留中に: “while in detention.” 勾留中 (kouryuuchuu) means “during detention.”
    • のに: This conjunction indicates a contrast or unexpected result, similar to “even though” in English.

    Structure: The sentence is complex, starting with a description of the wrongful accusation case, followed by details about the individual involved (the former advisor), and concluding with the unexpected outcome of the Tokyo District Court’s decision to continue denying bail despite the man’s health condition.

  3. Sentence: 「ただ、憲法が「裁判官の独立」を保障することを理由に、大川原化工機冤罪事件など個別事例の是非は議論しないという。」

    Grammatical Points:

    • 憲法が「裁判官の独立」を保障することを理由に: “on the grounds that the constitution guarantees the independence of judges.” 憲法 (kenpou) means “constitution,” and 保障する (hoshou suru) means “to guarantee.”
    • 個別事例の是非は議論しない: “do not discuss the merits or demerits of individual cases.” 個別事例 (kobetsu jirei) means “individual cases,” and 是非 (zehi) means “merits and demerits.”
    • という: This expression is used to indicate what has been said or decided.

    Structure: The sentence begins with a clause explaining the constitutional basis for the court’s actions, followed by the main clause stating that individual cases will not be discussed. The use of という at the end indicates that this is a reported statement or conclusion.

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