長岡京の北限はさらに北だった？　通説より北で交差点の跡など発見

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桓武天皇かんむてんのうが平城京へいじょうきょうから遷都せんとした長岡京ながおかきょう（784ななひゃくはちじゅうよん～94きゅうじゅうよん年、京都府きょうとふ長岡京市ながおかきょうし、向日市むこうし、京都市きょうとしなど）が、通説つうせつよりも北きたに広がるひろがる可能性が高まったたかまった。京都市きょうとし埋蔵文化財まいぞうぶんかざい研究所が19じゅうきゅう日、都みやこの北限ほくげんとされる場所ばしょのさらに北きたから、碁盤ごばんの目状めじょうに張り巡らされたはりめぐらされた可能性のある道路どうろの一部いちぶと建物跡たてもとあとを発見はっけんした、と発表はっぴょうした。

長岡京ながおかきょうは、桓武天皇かんむてんのうの命めいで平城京へいじょうきょうからうつされ、平安京へいあんきょう遷都せんと（794年ななひゃくきゅうじゅうよんねん）までの10年間じゅうねんかん、日本にほんの首都しゅととして機能きのうした。東西とうざい約4・3キロよんてんさんきろ、南北なんぼく約5・2キロごてんにきろで、北端ほくたんの中央部ちゅうおうぶに政治せいじの中心ちゅうしん「長岡宮ながおかのみや」、その南側みなみがわに碁盤ごばんの目状めじょうの街区がいくがあったと考えられていたかんがえられていた。

調査ちょうさは、長岡京ながおかきょうの北限ほくげんとされる「北京極大路ぺきんきょくだいろ」の約120ひゃくにじゅうメートル北きたで実施じっし。京きょうの内部ないぶから続つづくとみられる長岡京期ながおかきょうきの交差こうさする道路どうろや建物たてもんの柱跡はしらあと、瓦かわらなどが見みつかった。東西道路とうざいどうろの幅はばは約9きゅうメートルで、京内きょうないの小路こうじ規模の道路幅どうろはばと一致いっち。京内きょうないと同様どうように１辺いっぺん120ひゃくにじゅうメートルの方形ほうけいの街区がいくがあったあったことが判明はんめいした。

長岡京ながおかきょう郊外の調査ちょうさでは、過去かこにも北側きたがわの数すうカ所かしょで南北なんぼく方向の側溝そっこうなどが確認かくにんされ、長岡京ながおかきょうが北きたに広がるひろがる可能性は指摘してきされてきた。今回こんかい、交差こうさする道みちと建物たてもん跡が発見はっけんされ、方形ほうけいの区画割りくかくわりの存在そんざいが初めてはじめて確定かくていした。市し埋文研まいぶんけんは「宮みやの北きたに宅地たくちがあったことが明確めいかくになり、碁盤目状ごばんめじょうの宅地たくちが広がってひろがっていた可能性かのうせいが高まったたかまった」としているしている。ただただ、7なな世紀せいき末から8はち世紀せいき初頭に奈良盆地ならぼんち南部なんぶに営まれたいとなまれた藤原京ふじわらきょうのように、もともともともと宮みやを京域きょういきの中心ちゅうしんに置くおく特異とくいな形かたちだったのか、何らかなんらかの理由りゆうで結果的けっかてきに宮みやの北側きたがわに宅地たくちが形成けいせいされていったのかは議論ぎろんが分かれているわかれているという。

龍谷大りゅうこくだいの國下くにした多美樹たみき教授（日本にほん都城史とじょうし）は「長岡京ながおかきょうの土地とち利用を再考さいこうする必要ひつようが出てきたでてきた。川かわと丘陵きゅうりょうにはさまれている地形ちけいのため、都みやこを造るつくる途中で形かたちを変えていったかえていった可能性もある。さらなるさらなる広域こういき調査ちょうさが必要ひつようだ」と話すはなす。

調査ちょうさは道路どうろ整備せいび工事こうじに伴ともない、今年ことし6月がつから実施じっしした。調査ちょうさ面積は約やく2千せん平方メートルへいほうめーとる。現地げんち説明会せつめいかいは21日にち午前ごぜん10時じ半から。当日とうじつの問い合わせといあわせは現地げんち事務所じむしょ（080・4854・8962）へ。（才本さいもと 淳子じゅんこ）

Vocabulary

Grammar and Sentence Structure

1. Sentence: 「調査は、長岡京の北限とされる「北京極大路」の約120メートル北で実施。」

   • Grammatical Points:

     • 「とされる」: This is a passive form indicating that something is considered or regarded as such. Here, it means “is considered to be.”
     • 「約」: This means “approximately” and is used to indicate an estimation.
     • 「で」: This particle indicates the location or context in which an action takes place.

   • Structure:

     • The sentence begins with the subject 「調査は」 (the investigation), followed by a description of where it was conducted. The phrase 「長岡京の北限とされる」 describes the northern limit of Nagaokakyo, and 「約120メートル北で実施」 specifies that the investigation was conducted approximately 120 meters north of that limit.

2. Sentence: 「市埋文研は「宮の北に宅地があったことが明確になり、碁盤目状の宅地が広がっていた可能性が高まった」としている。」

   • Grammatical Points:

     • 「明確になり」: This is the conjunctive form of the verb 「明確になる」 (to become clear), linking it to the next clause.
     • 「可能性が高まった」: This phrase means “the possibility increased,” where 「可能性」 (possibility) is the subject and 「高まった」 is the past tense of the verb meaning “to rise” or “to increase.”
     • 「としている」: This indicates that the subject (市埋文研) is stating or asserting something.

   • Structure:

     • The sentence starts with the subject 「市埋文研は」 (the city archaeological research institute), followed by a quotation that explains their findings. The quotation contains two main ideas: first, that it has become clear that there was residential land north of the palace, and second, that the possibility of a grid-like residential area spreading out has increased.

3. Sentence: 「ただ、7世紀末から8世紀初頭に奈良盆地南部に営まれた藤原京のように、もともと宮を京域の中心に置く特異な形だったのか、何らかの理由で結果的に宮の北側に宅地が形成されていったのかは議論が分かれているという。」

   • Grammatical Points:

     • 「ように」: This phrase means “like” or “as,” used to make a comparison.
     • 「特異な形だったのか」: This part questions whether it was a unique form, where 「特異な」 means “unique” and 「形だった」 is the past form of “to be.”
     • 「議論が分かれている」: This means “the discussion is divided,” where 「分かれている」 indicates a state of division or disagreement.

   • Structure:

     • The sentence begins with a contrastive phrase 「ただ」 (however), followed by a complex comparison to Fujiwara-kyō. It presents two possibilities regarding the layout of residential areas relative to the palace: whether it was originally designed with the palace at the center or if residential areas formed north of the palace for some reason. The sentence concludes with the assertion that there is disagreement on this topic.

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