毎朝日

地方大会を1人で投げきった投手はゼロ 高校野球、49代表決定

石川大会 日本航空石川―能登 ピンチで集まる灰谷悠翔(左から2人目)ら能登の選手たち=2024年7月14日、石川県立、大坂尚子撮影
石川大会 日本航空石川―能登 ピンチで集まる灰谷悠翔(左から2人目)ら能登の選手たち=2024年7月14日、石川県立、大坂尚子撮影

Link to the original article

どろだらけのユニホームゆにほーむで、能登のと石川いしかわ)の2年生捕手ほしゅ灰谷はいだに悠翔ゆうと)はった。「練習れんしゅうできないもあったけど、試合しあいたのしく最後さいごまでできた」。14じゅうし石川大会いしかわたいかい2回戦やぶれたが、試合しあい笑顔えがおだった。

能登のと半島はんとう地震じしんから復興ふっこう目指めざ石川県いしかわけんでも、無事ぶじ大会たいかい開催かいさいされた。当初とうしょグラウンドぐらうんど使つかえなかったり、水道すいどう電気でんきとおらなかったり。能登のとった日本航空にほんこうくう石川いしかわも、輪島市わじましキャンパスきゃんぱす大きなおおきな被害ひがいけた。そんなそんななかで、中村なかむらたかし監督かんとく言葉ことば印象的いんしょうてきだった。

甲子園こうしえん行きたいいきたい努力どりょくできている、没頭ぼっとうできている。このらは幸せしあわせだと思いますおもいます

学校がっこう練習れんしゅう再開さいかいできたのは4月しがつ15日じゅうごにち部室ぶしつトイレといれ洗濯機せんたくき使えるつかえるようになったのは7月しちがつだった。ただ、不便ふべんはあっても野球やきゅうができる環境かんきょうはあった。

そのそのことをわかってわかっているようようわかってわかっていないいるいるかもしれない。いまそれそれいいいい5ねん後、10じゅうねん後に「あんなあんな地震じしんときに、普通ふつうやれるやれるかな?』と感じるかんじるときが来るくるそうそう思えたとき、またまた1いち大きくおおきくなる」

応援おうえんしてくれる家族かぞく友人ゆうじんはじめ、おおくのひと支えささえ野球やきゅうできるできる中村なかむら監督の言葉ことばあるあるように、いま野球やきゅう全力ぜんりょくで、大人おとなになれば次代じだい子どもこどもたちを支えるささえるそうやってそうやって高校こうこう野球やきゅう100ひゃく年以上ねんいじょう紡がれてきた。

全国ぜんこく3441チームちーむ(3715こう)が参加さんかした地方大会ちほうたいかい。9こう春夏はるなつ連続れんぞく、10こう昨夏さくなつつづ出場しゅつじょうとなったが、昨夏さくなつ優勝ゆうしょう慶応けいおう神奈川かながわ)、準優勝じゅんゆうしょう仙台育英せんだいいくえい宮城みやぎ)は敗退はいたい改めてあらためてつづける難しさむずかしさかんじさせた。

史上しじょう8こう目の春夏しゅんか連覇れんぱ目指めざ健大高崎けんだいたかさき群馬ぐんま)は2延長えんちょうタイブレークたいぶれーく経験けいけん決勝けっしょう後の校歌こうか斉唱せいしょう大粒おおつぶなみだながした主将しゅしょう箱山はこやま姿すがたが、「王者おうじゃ」の重圧じゅうあつ大きさおおきさ物語ものがたりった。選抜せんばつ準優勝じゅんゆうしょう報徳学園ほうとくがくえん兵庫ひょうご)も、やしろとの準決勝じゅんけっしょう七回ななかいに3点差てんさいつくなど、苦しいくるしい戦いたたかい勝ち抜かちぬいた。

今春こんしゅんから導入どうにゅうされた低反発ていはんぱつ金属製きんぞくせいバットばっとに、選手せんしゅたちは対応たいおうしているようようえた。奈良なら大会たいかい2本塁打ほんるいだはなった智弁学園ちべんがくえん佐坂ささか悠登ゆうとは「しっかりしっかりしんとらえとらえたら飛距離ひきょりそんなにそんなにわらない。チームちーむ全体ぜんたいとしてはるより打球だきゅうんでいるし、強いつよい打球だきゅうてるようようなっなった」とはなした。

49よんじゅうきゅう代表地方大会ちほうたいかい1いち投げきったなげきった投手とうしゅゼロぜろ暑さあつさもあり、複数ふくすう投手制とうしゅせい当たり前あたりまえ時代じだいになった印象いんしょうがある。4よん連続れんぞく出場広陵こうりょう広島ひろしま)の高尾たかお「自分はしらという自覚じかくはあるけど、継投けいとう必要ひつようだとは思っているおもっている」と話すはなす

全国ぜんこく選手権は8はち7しち日に開幕かいまくする。あさゆう2せいはじまるが、運営うんえい側も一層いっそう暑さあつさなどへの対策たいさくすすめなければいけないいけない。(大坂おおさか尚子なおこ

Vocabulary

Word (Furigana)JLPT LevelPart of SpeechMeaning
泥だらけ (どろだらけ)N2い-adjectivemuddy
能登 (のと)N3nounNoto (a region in Japan)
復興 (ふっこう)N2noun, suru verbreconstruction
努力 (どりょく)N2noun, suru verbeffort
没頭 (ぼっとう)N2noun, suru verbengrossment
幸せ (しあわせ)N2noun, na-adjectivehappiness
不便 (ふべん)N2noun, na-adjectiveinconvenience
支える (ささえる)N2godan verbto support
紡ぐ (つむぐ)N1godan verbto spin (thread), to weave
参加 (さんか)N2noun, suru verbparticipation
継投 (けいとう)N1noun, suru verbpitching change
対応 (たいおう)N2noun, suru verbcorrespondence, response
流す (ながす)N2godan verbto flow, to pour
追いつく (おいつく)N2godan verbto catch up
変わる (かわる)N3godan verbto change
受ける (うける)N2ichidan verbto receive
経験 (けいけん)N2noun, suru verbexperience
進める (すすめる)N2ichidan verbto advance
目指す (めざす)N2godan verbto aim for
流れる (ながれる)N2ichidan verbto flow
感じる (かんじる)N2ichidan verbto feel
受け入れる (うけいれる)N1ichidan verbto accept
変化 (へんか)N2noun, suru verbchange
伝える (つたえる)N2ichidan verbto convey
目立つ (めだつ)N2godan verbto stand out
進化 (しんか)N2noun, suru verbevolution
取り組む (とりくむ)N2godan verbto tackle
期待 (きたい)N2noun, suru verbexpectation
重要 (じゅうよう)N2na-adjectiveimportant
確認 (かくにん)N2noun, suru verbconfirmation
体験 (たいけん)N2noun, suru verbexperience
影響 (えいきょう)N2noun, suru verbinfluence
進行 (しんこう)N2noun, suru verbprogress

Grammar and Sentence Structure

  1. 「そのことをわかっているようでわかっていない子もいるかもしれない。」

    • Grammatical Points:

      • ようで: This phrase indicates a semblance or appearance of something. In this case, it suggests that the children seem to understand something.
      • かもしれない: This expression is used to indicate uncertainty or possibility, translating to “might” or “may” in English.
    • Structure:

      • The sentence can be broken down as follows:
        • そのことを: “that matter” (the subject of understanding)
        • わかっているようで: “seems to understand” (the verb phrase indicating the appearance of understanding)
        • わかっていない子もいる: “there are also children who do not understand” (the main clause stating the existence of children who lack understanding)
        • かもしれない: “might be” (indicating possibility regarding the previous statement).
  2. 「今はそれでいい。5年後、10年後に『あんな地震の時に、普通にやれるかな?』と感じるときが来る。」

    • Grammatical Points:

      • 今はそれでいい: “It’s fine for now.” This phrase uses the present tense to express acceptance of the current situation.
      • 5年後、10年後に: This indicates a time frame, meaning “in 5 years, in 10 years.”
      • 感じるときが来る: “a time will come when (one) feels.” This structure uses the noun form of the verb to indicate a future event.
    • Structure:

      • The first sentence is straightforward:
        • 今は: “For now”
        • それでいい: “that is fine.”
      • The second sentence can be broken down as:
        • 5年後、10年後に: “In 5 years, in 10 years”
        • 『あんな地震の時に、普通にやれるかな?』: “I wonder if I can do it normally during such an earthquake?” (a quoted thought)
        • と感じるときが来る: “a time will come when (one) feels.”
  3. 「応援してくれる家族や友人を始め、多くの人の支えで野球はできる。」

    • Grammatical Points:

      • 応援してくれる: This is a relative clause where “応援する” (to support) is in the te-form, modifying “家族や友人” (family and friends).
      • を始め: This phrase means “starting with” or “including,” indicating that what follows is a list that includes the mentioned items.
      • 支えで: This means “with the support of,” where “支え” (support) is the noun form.
    • Structure:

      • The sentence can be structured as follows:
        • 応援してくれる家族や友人を始め: “Starting with family and friends who support (us)”
        • 多くの人の支えで: “with the support of many people”
        • 野球はできる: “baseball can be played.” (the main clause indicating the ability to play baseball due to the support).

Quiz

Test your comprehension of the article!